6月19日(水) 晴れ
St.Gallen近郊のローカル私鉄を乗り歩く
  
すっきり目覚めて朝食を食べて駅へ向かいます。8:03発の322レに乗車し、Gossau SGへ向かいます。こちらの路線は、こまめにカーブを繰り返し、山里を縫って走る路線です。HerisauでSOBと連絡し、しばらく併走して左へカーブして分かれると国鉄駅に併設されたGossau SGに8:43に到着しました。
 8:44発の2階建てのIC2000系のIC705レに間に合い、2階に座ってみました。あっという間で8:53にSt.Gallenに到着です。
 国鉄の駅を出て、昨日と同じくAB鉄道の駅へ行きます。TB鉄道の駅が同居していて、St.Gallen TB 9:02発の91レ(25)に乗車しました。ABとは逆方向に出発し、駅前広場の路面を横断して行きます。細長い前面の馬面電車で、クモハ+クハの2両編成です。クモハの運転台よりは荷物室になっていて、自転車とか積めるようになっています。
 しばらくは道路上をゴロゴロと進みます。中心街を通り、市街地のはずれに来ると急勾配となり、道路端を単線で進みます。吊り掛けモーターの音が高鳴ります。しかし、ラックレールは使わずに75‰という勾配をよじ登ります。眼下にボーデン湖がひろがり、眺めは抜群です。
 途中のSpeicherが駅になっていて、ちょっとした町で車庫もありました。クハとクモハの間にはさみ込む客車が留置してありました。ラッシュ時には増結するようです。しかし、車両間の電気の引き通しのし方がユニークで、屋根上にせり出した棒が触れ合う事で、通電しているようです。
 
Trogenに9:27到着しました。こじんまりした小さな町です。一応駅舎には駅員がいました。来た道を戻るのはつまらないので、たまたま少ない本数のバスでRHBのHeiden行きのバスがあり、それに乗ることにしました。
 売店で飲み物を買ってバス停のベンチに腰掛けているとバスがやってきました。9:59発の910便に乗車します。Trogenの街中を通ってお客を拾い、町の外へ出ると狭い田舎道をくねくねとアップダウンを繰り返しながら進んで行きます。昔ながらのなかなかよい道です。高原の町のWald AR 郵便局前で時間調整し、山を越え、綺麗な街並みが広がると、10:22にボーデン湖を望む高級リゾート地Heiden郵便局前に到着しました。
 坂を降りて行くとすぐにRHBのHeiden駅がありました。Rorschachからラックレールで登ってくる登山鉄道です。窓口にグッヅが飾ってあり、Tシャツを希望すると倉庫から出してきてくれました。それにしても暑い。
 保線工事をしているらしく、旧型電車が無蓋車に保線機材をのせて押し上げてきました。列車の運行をしているのかが心配でしたが、続いて2両編成の新型の低床車が自転車を載せる客車1両と屋根付きのトロッコ車を3両押し上げてきました。乗客が鈴なりです。
 10:53発の612レに乗車(ST.PL12)当然トロッコ車に乗車します。ラックレールで右手にボーデン湖を眺めながら牧草地の中を急勾配を降りて行きます。国鉄駅の手前で一旦停止し、ヤードを斜めに横断してRorschachの国鉄線ホームに11:13に到着しました。この鉄道の列車は1875年開通という歴史的経緯からか、おなじ軌間なのでこのまま国鉄線に一駅乗り入れていて、Rorschach Hafen(港)でボーデン湖の各航路に乗り継げるようになっています。
 
11:21発RX2811レに乗車して、Rheineckへ向かいます。11:27に到着すると、駅舎の前に赤いかわいい単行の電車が停まっています。車内は荷物室もあり、座席は少ないです。しかし、乗客は多くなく、発車前に運転士がきっぷを拝見して57レは11:35に発車しました。しばらく、国鉄線と併走しますが、山に突き当たるとラックレールの力を借りてまっすぐものすごい急勾配を上がって行きます。なにかケーブルカーに乗っている感じがしますが気のせいでしょうか。(それは気のせいではなく、前進はやはりケーブルカーだったのです。乗り場が駅から離れていて不便だったので、その間を鉄道で結び、直通のためラックレール鉄道に変更したそうです。)
 250‰の勾配を上がって行くと、だんだん涼しくなってきて、標高672mの終点Walzenhausenに11:41に着きました。半地下式の駅舎で駅前にはなかなか有名なホテルがあります。眺めはいいでしょうね。折り返し12:00発58レで下山。12:09に麓のRheineckに降りてきました。
 接続の12:12発8250レに乗車し、Rorschachへ戻ります。12:18に到着。あまりに暑いので長袖のシャツを脱ぎ、先ほど買ったTシャツに着替えて、その上にジャケットを着ます。
 12:41発7048レに乗車。ボーデン湖岸にはリゾートの雰囲気が漂っています。Romanshornに12:59に到着。13:02発8349レ緑色のBTの電車に乗り継ぎます。本当はMThB路線なのですが、今ではこのあたりの路線はTHURBOという鉄道に統合されています。
 引き続きボーデン湖畔を進みます。13:25にKreuzlingenに到着しました。駅の手前に右へ分かれ、右から合流する三角線があり、その先はドイツの入口のKonstanzです。13:29発9833レにMThBという派手な塗色の旧型電車に乗り継ぎます。(536 613-3)
 
ボーデン湖から離れ、内陸へ向かいます。気だるい昼下がりですが、非冷房の旧型電車のこと、暑い暑い。13:54にWeinfeldenに到着しました。13:59発のBern行きのIC828レに乗車すると冷房が心地よく、生き返る気分です。
 しかし、すぐFrauenfeldに14:10到着しました。駅は真新しく整備され、駅前の路面上には白と赤の縦縞模様という2両編成のFWの電車が停まっています。14:18に56レは発車し、最初は街中の路面上をゴロゴロ進み、郊外に出ると道路脇を快走します。買い物帰りのお客さんが各停留所ごとにぱらぱら降りて行きます。Willに近づくと専用軌道となり、14:47に到着しました。
 14:55発IR523で15:16にSt.Gallenへ戻りました。暑さでかったるくなり、明日帰ることから、ここで宿を取ることとして、観光案内所で探してもらいました。 HotelEliteのツインのシングルユースでシャワートイレ付き120SFrでした。やはり、田舎がいいな。
 いったんチェックインをしてまた駅に戻り、気になったローカル線を乗りに行きます。17:04発S5の8576レに乗車。旧型電車で、つりかけ音を楽しみながら田舎をのんびり各駅停車で進みます。車窓はとりたてなんでもありませんでした。さきほど通ったWeinfeldenに17:51に到着しました。
 
13:59発のBernから来たIC929レに乗車し、Romanshornに18:17に到着しました。はやり、あれだけ暑くなると空気の状態が不安定になるのか、にわかに空が暗くなり、ゴロゴロといい始めました。
 18:34発のIR2942レに乗る頃にはぽつぽつと雨が降ってきました。ビールとつまみを買って乗りこみます。おとといのった専用車両で車内は快適です。途中に長いトンネルがあるくらいの山岳路線で、発車すると単線でぐいぐい山を登って行きます。途中の交換待ちでは、風雨も激しく、嵐の真っ只中です。トンネルを抜けるともうSt.Gallenの街中で、1駅停まりすぐに18:59に到着しました。もうすでに嵐は過ぎ去り、雨は上がっていました。宿に戻り、近くの中華料理店で酢豚を食べて早寝としました。
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